2026年8月28日 更新

「事務手数料無料」と書かれた格安SIMを見つけて、それでも申し込むのをためらっていませんか。無料と書いてあるのに、どこかで請求が来るのではないかという引っかかりが残る。当編集部の調査でも、探しているときの不安の第1位は「本当に無料になるのか」でした。
その引っかかりは、正しいものでした。
その結果を先にお伝えしますね。
事務手数料が0円でも、初期費用が0円で終わるとはかぎりません。経験者の34.2%は、SIM発行料など別の名目で払っていました。選ぶときは「事務手数料が無料か」ではなく「SIM発行料まで含めて0円か」で見ます。
※本記事は通信業界で約10年の実務経験を持つ専門家の監修を受けています。監修者情報はこちら
調査概要
- 調査対象
- 事務手数料が無料(0円)で格安SIM・キャリアを契約した経験がある方
- 調査時期
- 2026年7〜8月
- 調査方法
- インターネット調査(クラウドソーシングで回答者を募集)
回答数などの調査の詳細は、調査結果の詳細データ(PDF)に記載します。
回答者の27.2%は2年以上前の契約です。手数料は各社が頻繁に変える項目なので、本記事の金額はすべて各社公式で確認した値を使い、確認日を添えています(2026年8月28日確認)。
この記事でわかること
事務手数料を0円にしても34.2%は別の費用を払っていた
まず、当編集部のアンケート結果からお見せしますね。事務手数料を0円にできた方に、それ以外の初期費用がかかったかどうかを聞いています。

監修者/高木 健太朗(株式会社ドミニオン)
無料にする方法によって、0円で終わる確率が変わりました。もともと公式で無料だった人は76.4%が完全0円、エントリーパッケージを使った人は4.8%です。どの方法で無料にするかが、そのまま結果に出ていますよ。
そもそも事務手数料とは何の費用か
先に用語を整理しておきますね。格安SIMを契約するときにかかる初期費用は、ひとつではありません。
| 費用の名前 | 何の費用か | 相場 |
|---|---|---|
| 契約事務手数料 | 契約の手続きにかかる費用 | 3,300円前後 |
| SIM発行料・eSIM発行料 | SIMカードやeSIMを発行する費用 | 400円前後 |
| 送料 | 物理SIMを郵送する費用 | 0〜1,100円 |
| エントリーパッケージ代 | 事務手数料を無料にするコードの購入費 | 数百円 |
| 初月の月額料金 | 契約した月のプラン料金 | プランによる |
※横にスクロールできます/2026年8月28日 各社公式で確認
「事務手数料無料」がなくすのは、このうちいちばん上の1行だけです。
金額がいちばん大きい行なので、無料になるインパクトは確かにあります。ただし残りの4行は、無料の対象に入っているとはかぎりません。ここが今回いちばんお伝えしたい部分になります。
実際に何にいくら払ったか
結果は次のとおりです。
当編集部調べ(2026年7〜8月)
何かしら払った人は全体の34.2%です。「覚えていない」と答えた方を除いて見ても38.2%になります。事務手数料を0円にできた人の3人に1人以上が、別の名目で払っていました。
つまずいた内容も聞いています。
当編集部調べ(複数回答・2026年7〜8月)
ここは正直に書いておきますね。「特に困らなかった」が最も多く、43.9%います。総合満足度も5段階で4と5を合わせて78.6%でした。事務手数料無料はやめておいたほうがいい、という記事ではありません。
ただ、残りの半分以上が何かにつまずいています。そのつまずき方には、はっきりした偏りがありました。
探すときと決めるときで変わる軸
もうひとつ、面白い結果が出ました。社を選ぶときに何を重視したかと、最後の決め手になったものが、ずれていたのです。
当編集部調べ(単一回答)
当編集部調べ(単一回答)
探しはじめの時点では、初期費用を重視する人と月額を重視する人がほぼ並んでいます。ところが決め手になると、月額が42.1%まで伸びました。
初期費用は入口の関門で、そこを越えると判断の軸が月額に移る、ということなのでしょう。裏を返すと、初期費用でつまずいた人は、月額を比べる段階まで進めていません。
無料にして「よかったこと」
不満だけを並べても実態が伝わりませんので、よかったことも載せておきますね。自由記述を分類したものです。
当編集部調べ(自由記述74件を分類・1件が複数に入る場合があります)
2位に注目してください。金額そのものより、乗り換えを決められたことを挙げた人が2割います。
初期費用がかからないので、格安SIMを試してみたい人には利用しやすいと感じました。
事務手数料が0円になるかどうかより、その先で別の名目が出てくるかどうかで結果が分かれます。次の章で、その分かれ目を数字で示しますね。
事務手数料を無料にする4つの方法と0円で終わる確率

事務手数料をどうやって0円にしたのかを聞き、その回答と「別の費用がかかったか」を突き合わせました。ここがこの記事でいちばんお伝えしたい部分です。
事務手数料を0円にする方法は、大きく4つあります。もともと公式で無料の社を選ぶ、期間限定のキャンペーンを使う、エントリーパッケージやコードを買う、紹介制度を使う、の4つですね。
同じ「0円」でも、この4つで結果がまったく違いました。
当編集部調べ(2026年7〜8月)
※「覚えていない」と答えた人を含む集計です
同じ「事務手数料0円」でも、76.4%と4.8%という開きが出ました。
もともと公式で無料だった人(76.4%が完全0円)
いちばん多く、いちばん結果が良かった方法ですね。公式の料金表に最初から0円と書かれている社を選んだ人たちで、条件を満たす手間もかかりません。
それでも16.4%は何かしら払っています。事務手数料が0円でも、SIM発行料や送料が別に設定されている社があるからです。
条件を満たす作業がいらないぶん、うっかりミスも起きにくくなります。初期費用を確実に抑えたいなら、まずここから探すのが近道ですね。
紹介コード・友達紹介を使った人(62.5%が完全0円)
回答が少ないので、割合は参考程度に見てください。紹介してくれる人がいる場合の選択肢になります。
紹介制度は事務手数料を無料にするだけでなく、ポイント還元などが付く社もあります。ただし紹介する側とされる側で条件が違う場合があるので、公式ページで両方の条件を読んでおきましょう。
期間限定のキャンペーンを使った人(46.4%が完全0円)
半分以上が何かしら払っています。キャンペーンは事務手数料だけを対象にすることが多く、SIM発行料はそのまま残るためですね。
もうひとつの弱点は、期限があることですね。調べたときには無料でも、申し込むときに終わっている場合があります。
実際、調査では「無料になるのがキャンペーン期間限定だった」を挙げた人が16.7%いました。キャンペーンを当てにする場合は、受付期間の終了日を必ず控えておいてください。
エントリーパッケージを使った人(4.8%が完全0円)
完全に0円で終わったのは4.8%だけでした。内訳はエントリーパッケージの購入代が38.1%、SIM発行料が28.6%、その他が9.5%、覚えていないが19.0%です。
理由は、はっきりしていますね。エントリーパッケージは数百円で買うものなので、無料にするために先にお金を払っているからです。事務手数料3,300円がパッケージ代数百円に置き換わる形で、支払いがゼロになるわけではありません。
誤解しないでいただきたいこと
この差は契約方法の差であって、社の良し悪しではありません。エントリーパッケージを使う社を選んだ人に別費用が残りやすい、という話です。どの社が悪いという読み方はしないでください。
事務手数料無料の格安SIM7社を比較【初期費用の総額で見る】

ここからは各社の公式ページで確認した金額を並べます。すべて2026年8月28日に確認した税込価格です。
載せている7社は、こうやって選びました。まず、事務手数料が無料になると案内している社を8社ぶん調べ、条件なしで常に0円の社を5社に絞っています。そこに、当編集部の調査で回答者が多かったmineoとIIJmioを加えました。
日本通信・J:COMモバイル・LINEMO・イオンモバイル・y.u mobile・NUROモバイルも事務手数料が無料になりますが、いずれも条件つきでした。この記事では常に0円の社を中心に扱いますね。
公式の商品仕様表に「初期費用(新規契約手数料/SIMカード発行手数料)0円」と書かれています。条件の注記はありません。
向いている人:初期費用を1円もかけたくない方。条件を確認する手間もかけたくない方。
出典:BB.exciteモバイル公式(2026年8月28日確認)
「新規契約の事務手数料はかかりません」「回線の新規契約(MNP含む)に伴う発行手数料は無料です」と公式に記載。ただし2025年7月1日以降に新規契約した回線を1年以内に解約すると1,100円の契約解除料がかかります。
向いている人:1年以上使い続ける予定の方。
出典:ahamo公式よくあるご質問(2026年8月28日確認)
契約事務手数料は0円です。ただし公式に「同一名義で累計5回線以上ご契約の場合、2025年11月19日より1回線につき3,500円(税込3,850円、開通翌々月に確定)」と記載。累計は2020年4月8日以降の全回線で、解約済みも含みます。
向いている人:契約回線が4回線以下の方。
出典:楽天モバイル公式 各種手数料(2026年8月28日確認)
「同一名義で5回線ご契約の場合、累計6回線目以降、3,850円/回線の契約事務手数料がかかります」と公式に記載。SIM発行料の項目は公式ページにありません。180日間以上、有料トッピングの購入等がないと利用停止・契約解除になることがあります。
向いている人:使う月だけ課金したい方。
出典:povo2.0サービスの詳細(2026年8月28日確認)
新規契約事務手数料は0円ですが、SIMカード発行手数料が550円かかります。物理SIMの場合は送料1,100円(沖縄を含む離島は2,200円)も必要です。
eSIMなら送料はかかりませんよ。
向いている人:この社ならではの特典が目当ての方。初期費用の安さだけで選ぶ社ではありません。
出典:LinksMate公式 事務手数料変更実施のお知らせ(2026年8月28日確認)
通常は3,850円です(2026年10月1日に3,300円から改定)。エントリーコードを使えば0円になりますが、公式に「エントリーコードをご利用の上、WEB以外からお申し込みされた際に別途発生する契約事務手数料(税込1,100円)」と記載されています。
SIMカード発行料440円は、コードを使っても残りますね。
eSIMプロファイル発行料は2026年10月1日から0円になりました(それまでは440円)。
向いている人:この社のプランを使いたいと決めていて、WEBから申し込める方。
出典:mineo公式 料金表、各種事務手数料、eSIMプロファイル発行料改定について(2026年10月1日確認)
ギガプランの初期費用は1プランあたり3,300円です。公式に「初期費用とは別にSIMカード発行手数料/SIMプロファイル発行手数料が発生します」と記載されています。
発行料はタイプD 433.4円、タイプA 446.6円、eSIMは220円からですね。
eSIM初期費用割引キャンペーンで1,650円が割引されます(2026年11月4日までの受付)。WEB申込・eSIMのみ・1人1回線が条件で、物理SIMは対象外です。
向いている人:eSIM対応の端末をお持ちで、期間内にWEBから申し込める方。
出典:IIJmio公式 ギガプラン/よくあるご質問(2026年8月28日確認)
順番は各社公式ページの5項目で決めています。①契約事務手数料の額 ②SIM発行料・eSIM発行料の額 ③無料になる条件 ④エントリーパッケージ等の購入が必要か ⑤短期解約時の解約事務手数料の有無、の5つです。
全社に同じ物差しを当てるため、当編集部のアンケート結果は順位に使っていません。経験者のデータが付くのは、回答が一定数集まった5社(楽天モバイル・povo・ahamo・mineo・IIJmio)だけです。BB.exciteモバイルとLinksMateには経験者データがありません。
「事務手数料0円」を名乗る5社のうち、SIM発行料まで0円なのは3社です。事務手数料の欄だけを見ても、本当に0円で終わるかは分かりません。
無料になる条件は社ごとにまったく違う
調査で「情報が分かりにくくて困った」と答えた人の28.3%が、条件のわかりにくさを挙げていました。実際に公式ページを7社ぶん読み比べたところ、条件のかけ方が社ごとに違いました。
条件のかかり方は、大きく4種類に分かれます。
- 回線数でかかるもの:楽天モバイル(累計5回線以上)・povo(累計6回線目以降)
- 申込窓口でかかるもの:mineo(WEB以外からの申込は1,100円)
- 期間でかかるもの:IIJmio(eSIMの割引は2026年11月4日までの受付)
- 費用の名目を分けているもの:LinksMate(事務手数料は0円だがSIM発行料550円)
自分がどれに当たるかを先に決めておくと、迷いにくくなりますよ。たとえば家族の分をまとめて契約する予定があるなら回線数の条件を、店頭で申し込みたいなら申込窓口の条件を、先に見ます。
LinksMateの公式告知が示していること
<改定前> 新規契約事務手数料:3,300円 / SIMカード発行手数料:0円
LinksMate「事務手数料変更実施のお知らせ」2025年12月09日掲載(2026年8月28日確認)
<改定後> 新規契約事務手数料:0円 / SIMカード発行手数料:550円
事務手数料を0円にした代わりに、SIM発行料を有料にしています。しかも公式が初期費用の計算例まで出しています。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| プラン料金 | 858円 |
| 新規契約事務手数料 | 0円 |
| SIMカード発行手数料 | 550円 |
| 送料 | 1,100円(沖縄を含む離島は2,200円) |
| 初期費用合計 | 2,508円 |
※横にスクロールできます/出典:LinksMate公式(2026年8月28日確認)
事務手数料は0円なのに、初期費用は2,508円になります。eSIMを選べば送料がかからないので、合計は1,408円まで下がりますよ。
エントリーパッケージで事務手数料は0円になるのか

エントリーパッケージについては、意味がないのではという声も見かけます。当編集部の数字で答えますね。
先ほどの集計のとおり、エントリーパッケージで事務手数料を0円にした方のうち、初期費用が完全に0円で終わったのは4.8%でした。支払いがゼロになるわけではなく、支払う先が変わると考えるほうが実態に合います。
条件も細かく決まっていますね。mineoの場合、エントリーコードを使ってもWEB以外から申し込むと1,100円がかかりますし、SIMカード発行料440円は残ります。
さらに、プランによっては使えない場合もあります。実際に「使えるプランと使えないプランがある」という指摘は、公開されている質問サイトでも見かけました。有効期限が設定されているものもあります。
つまり、こういう順番で確認することになります。
- 1
自分が契約したいプランが、そのパッケージの対象か
- 2
WEBから申し込む予定か
店頭だと別途かかる社があります。
- 3
パッケージの有効期限が切れていないか
- 4
パッケージ代とSIM発行料を足して、いくら残るか
4つ確認して、それでも通常より安くなるなら使う価値があります。
実際に足してみますね。mineoでエントリーコードを使い、WEBから物理SIMを申し込んだ場合です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 契約事務手数料 | 0円(エントリーコード利用) |
| エントリーコードの購入代 | 数百円 |
| SIMカード発行料 | 440円 |
| 残る費用 | 数百円 + 440円 |
※横にスクロールできます/出典:mineo公式(2026年8月28日確認)
通常なら3,850円+440円ですから、確かに安くはなります。ただし0円にはなりません。ここを0円だと思って申し込むと、調査で34.2%の人が経験したことと同じことが起きますね。
なおmineoの契約事務手数料は、2026年10月1日に3,300円から3,850円に上がりました。エントリーコードで無料になる金額はその分だけ大きくなりましたが、SIMカード発行料440円は変わりません。
とはいえ、まったく無意味というわけでもありません。向く場合と向かない場合を分けておきますね。
- 使いたい社が決まっていて、その社が公式では無料にならない
- 数百円のパッケージ代を払っても、3,300円との差額のほうが大きい
- WEBから申し込む予定がある
- 初期費用を完全に0円にしたい
- 社にこだわりがなく、公式で0円の社でも構わない
- 店頭など、WEB以外から申し込む予定がある
契約前に知っておけばよかったこととして、こんな声も届いています。
無料になる条件が社ごとに違うため、事前に比較しておくと迷わず契約できたと感じました。
事務手数料が0円でもSIM発行料は翌月の請求に出る

ここは、他ではあまり書かれていない話です。
先ほどの集計で「覚えていない」と答えた人が10.5%いました。払ったかどうか自体を覚えていない人が1割います。その理由が、IIJmioの公式のよくある質問に書かれていました。
SIMカード発行手数料/SIMプロファイル発行手数料は、手続きをされた翌月分の利用料金として請求いたします。
例)4月に手続きを行った場合は、5月の利用料金とあわせて請求いたします。
IIJmio公式 よくあるご質問(2026年8月28日確認)
契約したその月ではなく、翌月の請求にまとめて出てきます。申し込みのときに払った実感がないので、記憶に残りにくいわけですね。
440円前後という金額も、気づきにくさに関係していそうです。月額料金とまとめて請求されると、明細を1行ずつ見ないかぎり埋もれてしまいます。
同じように、金額が後から確定する例もありますね。楽天モバイルの公式には、5回線以上の場合の契約事務手数料について「開通翌々月に確定」と書かれています。申し込んだ時点では確定していません。
つまり、費用が確定するタイミングは3つに分かれます。
- 1
申し込む前(公式の料金ページ)
事務手数料とSIM発行料の金額が分かります。
- 2
申し込んだ直後(申込内容の明細)
事務手数料が0円になっているかを確認できます。
- 3
翌月・翌々月の請求
SIM発行料と、条件つきの事務手数料がここで確定します。
申し込んだ時点で全部が分かるわけではありません。翌月の請求まで見て、はじめて総額が確定します。
実際の声も届いています。
「事務手数料無料」と大きく書かれていても、実際にはSIMカード発行手数料(SIM準備料)として約400円〜440円が初月請求に含まれるケースがあること。
SIM発行料がかかること。SIM発行料については小さい文字でしか書いてない業者もあり、最初知らずに騙されてしまった。
当編集部で楽天モバイルの申込内容の明細を確認したところ、「契約事務手数料 0円」の行がきちんと表示されていました。申し込みが終わったあとの明細でなら、確かめられます。
申込画面では確かめられない事務手数料の「本当に0円か」

回答者のひとりが、こう書いていました。
ちゃんと、事務手数料無料が、反映されているか確定ボタン押す前に確認する。
もっともなことですよね。そこで当編集部は、2026年8月28日に5社の申込フォームを実際に進めて、スマホの画面(幅390px)で撮影しました。契約はせず、確定ボタンの手前で離脱しています。
結果は、この方のおすすめどおりにはできませんでした。
事務手数料は0円と表示されました。SIM発行料の行そのものがありません。
事務手数料は0円と表示されました。SIM発行料は表示されません。
事務手数料の金額が出ないまま、dアカウントの作成・ログインを求められました。SIM発行料も確認できません。
事務手数料3,300円とSIMカード発行料440円が並んで表示されました。ただし0円ではありません。
初期費用とSIM発行手数料が別の行で表示されました。eSIMを選ぶと1,500円(税別)に変わります。税別表示です。
当編集部が2026年8月28日に各社の申込フォームを実際に進めて確認(幅390px・契約はしていません)
「事務手数料0円」と「SIM発行料」が並んで出ていた社は、1社もありませんでした。
そして、もっと意外だったのはこちらでした。
「無料」の社ほど、画面に金額が出てきません。0円と書いてあるのではなく、そもそも項目が出ないのです。楽天モバイルにはSIM発行料の行そのものがなく、povoは表示されず、ahamoにいたっては事務手数料の金額が出ないまま、dアカウントの作成・ログインを求められました。
逆に、金額を並べて見せているのは無料ではない社のほうでした。mineoの画面には事務手数料3,300円とSIMカード発行料440円が並び、IIJmioは初期費用とSIM発行手数料が別の行で出ています。
言われてみれば当たり前です。0円のものをわざわざ大きく表示する理由がないからです。ただ読者の側からすると、「書いていない=無料」なのか「書いていない=まだ分からない」なのかが区別できません。
調査でも、この分かりにくさを指摘する声が届いています。
格安SIMの事務手数料無料という表示は、比較サイトや公式サイトによって書き方がバラバラで、結局いくらかかるのか混乱した。
mineoの申込画面には、こんな注記も出ていました。
※ 上記は各種キャンペーン、一部割引等の適用前の金額です。お支払い情報入力画面にて各種キャンペーン適用後の料金をご確認いただけます。
mineo申込画面(当編集部が2026年8月28日に取得)
確定した金額を知るには、個人情報を入れて最後まで進むしかありません。
当編集部が5社を進めたところ、個人情報の入力を求められた位置もほぼ同じでした。楽天モバイルは確認画面に進もうとした時点でアカウントへのログインを求められ、povo・ahamo・mineo・IIJmioはいずれもプラン選択の次の段階でした。
つまり、金額を確かめてから個人情報を入れる、という順番になっていません。個人情報を入れたあとで金額が出てくる作りです。
では、どうやって確かめるか
確かめられる場所を、順番に整理しておきますね。
- 1
申し込む前に、公式の料金ページを見る
事務手数料とSIM発行料を別々に確認します。この記事の比較表がその一覧にあたります。
- 2
申込画面で、金額が出ていたら控える
出ていなくても異常ではありません。
- 3
申し込んだ直後、申込内容の明細を見る
「契約事務手数料」の行があるかを確認します。
- 4
翌月の請求を見る
SIM発行料はここに出ます。ここまで見て、はじめて総額が確定します。
eSIMだと事務手数料が安くなる社

SIM発行料を避ける手段として、eSIMを検討する方もいらっしゃいます。実際に安くなる社はありますが、0円になるとはかぎりません。
eSIM初期費用割引キャンペーンの適用時。2026年11月4日までの受付で、WEB申込・1人1回線が条件です。物理SIMは対象外です。
音声eSIM(タイプA)とデータeSIM(ドコモ網)が220円です。音声eSIM(タイプD)は433.4円で物理SIMと同じです。
2026年10月1日からeSIMプロファイル発行料が0円になりました。それまでは物理SIMと同じ440円でした。
eSIMなら郵送がないため送料がかかりません。SIM発行料550円は物理SIMと同じです。
出典:各社公式(2026年8月28日確認)
5社の申込画面を進めた範囲では、物理SIMとeSIMで表示金額が変わったのはIIJmioだけでした。楽天モバイル・povo・mineoの3社は変わりません。ahamoは金額そのものが表示されないため、確認できていません。
また、mineoのeSIMプロファイル発行料は2026年10月1日に440円から0円になりました。時期によって答えが変わるので、申し込む直前に確認してください。
eSIMには、SIM発行料以外の利点もあります。物理SIMのように郵送を待つ必要がなく、送料もかかりません。LinksMateの例では、物理SIMだと送料1,100円がかかるのに対し、eSIMなら0円でした。
いっぽう、逆の声もあります。
esimの料金が有料だった
eSIMなら必ず0円になる、とは言えません。またeSIMは対応している端末が限られます。お使いの端末が対応しているかどうかも、あわせて確認してくださいね。
事務手数料を含む初期費用の総額

結局いくらかかるのかをシュミレーションしておけばよかった。
この声に応える計算ツールを用意しました。社と契約方法を選ぶと、初期費用の合計が出ます。
初期費用シミュレーター
各社の公式ページに書かれている契約事務手数料・SIM発行料・送料を足しています。月額料金と端末代金は含みません。金額はすべて2026年8月28日に確認したものです。
ツールが使えない場合のために、確認する項目を並べておきますね。
- 契約事務手数料(0円か。条件はあるか)
- SIM発行料・eSIM発行料(別建てになっていないか)
- エントリーパッケージ代(使う場合、いくら払うか)
- 送料(物理SIMの場合。LinksMateは1,100円)
- 初月の月額料金(日割りか満額か)
この5つを足した金額が、実際に払う初期費用です。事務手数料の欄だけを見て0円と判断すると、あとで差が出ます。
具体的に足してみますね。同じ「事務手数料0円」の社でも、これだけ変わります。
契約事務手数料0円 + SIM発行料0円 + 送料0円
契約事務手数料0円 + SIM発行料550円 + 送料1,100円
初期費用1,650円(3,300円 − 1,650円) + eSIM発行料220円
2026年8月28日時点の公式価格。月額料金は含みません
BB.exciteモバイルとLinksMateは、どちらも「新規契約事務手数料0円」と書かれている社です。それでも合計では1,650円の差が出ました。
この差は事務手数料の欄には表れません。SIM発行料と送料の欄を見ないと分からない差です。
事務手数料が無料の格安SIMで確かめたい注意点
ここまでは「どこが0円か」の話でした。ここからは、0円にできたあとで問題になる条件を4つ挙げます。

監修者/高木 健太朗(株式会社ドミニオン)
初月の月額が日割りにならない会社や、短期でやめると契約解除料がかかる会社があります。無料の条件も、窓口や時期で変わります。申し込む直前に、いまの条件がどうなっているかを見直してくださいね。
人によって分かれる手続きの手間
事務手数料を無料にする手続きの手間を5段階で調査しました。
当編集部調べ(1がとても簡単、5がとても大変)
簡単だったと答えた人のほうが多いのですが、3人に1人は大変だと感じています。とくに条件つきで無料にする場合は、条件を満たす作業が増えます。
変わることがある無料の条件
mineoは2026年10月1日に契約事務手数料が3,300円から3,850円に上がりました。IIJmioのeSIM初期費用割引は2026年11月4日までの受付ですね。
事務手数料は無料でも、会社によっては条件が変わることがあるので、申し込み前に公式サイトで最新情報を確認したほうが安心だと思いました。
本記事の金額は2026年8月28日に確認したものです。申し込む直前に、もう一度公式ページを見てくださいね。
申し込む窓口で変わる無料の条件
見落としやすいのが、どこから申し込むかという条件です。
mineoは公式に、エントリーコードを使ってもWEB以外から申し込むと契約事務手数料1,100円がかかると書いています。IIJmioのeSIM初期費用割引も、WEBサイトからの申し込みが条件です。
店頭で相談しながら申し込みたい方や、電話で申し込みたい方は、その窓口が無料の対象かどうかを先に確認してください。同じ社でも、窓口が違うだけで金額が変わります。
初月の月額が日割りにならない社
初期費用のチェックリストに「初月の月額料金」を入れているのには理由があります。月の途中で契約したときに、初月ぶんを日割りにする社と満額で請求する社があるためです。
月末に申し込むと、数日しか使っていないのに1ヶ月ぶんが請求される場合があります。事務手数料を0円にできても、ここで数千円かかっては元も子もありません。
日割りになるかどうかは、各社の公式ページに書かれていますよ。申し込む日を月初にずらすだけで済む場合もあるので、急いでいないなら確認してみてくださいね。
短期解約で契約解除料がかかる社
「事務手数料無料」を調べているときには見落としがちなのですが、解約するときの費用も社によって違います。
2025年7月1日以降に新規契約(MNP新規を含む)した回線を、契約締結日から1年(365日)以内に解約した場合にかかります。
出典:ahamo公式よくあるご質問(2026年8月28日確認)
回線利用開始から1年以内に解約した場合にかかります。Rakuten最強U-NEXTプランは1,100円です。1年を過ぎると0円になります。
出典:楽天モバイル公式 各種手数料(2026年8月28日確認)
1年を過ぎれば、どちらも0円になりますよ。お試しのつもりで契約して短期間で解約すると、事務手数料で浮かせた分が戻ってしまう場合があります。
回線数が増えると有料になる社
楽天モバイルは同一名義で累計5回線以上の場合、2025年11月19日から1回線につき3,850円です。povoは同一名義で5回線を契約している場合、累計6回線目以降が3,850円になります。家族の分をまとめて契約する場合は、この点も見ておきましょう。
事務手数料無料の格安SIMでよくある質問

事務手数料が無料の格安SIMなら、初期費用は完全に0円になりますか?
かならずしも0円にはなりません。当編集部の調査では、事務手数料を0円にできた方の34.2%が、SIM発行料など別の名目で支払っていました。事務手数料とSIM発行料の両方が0円の社を選ぶと、0円で終わります。
SIM発行手数料はいつ請求されますか?
IIJmioの公式案内では、手続きをした翌月分の利用料金とあわせて請求されます。契約したその月の請求には出てこないため、払ったことに気づきにくい費用です。
エントリーパッケージを買う意味はありますか?
使いたい社が公式では無料にならない場合には意味があります。ただし当編集部の調査では、エントリーパッケージで事務手数料を0円にした方のうち、初期費用が完全に0円で終わったのは4.8%でした。パッケージ代を先に払うため、支払いがゼロになるわけではありません。
事務手数料が3,850円になるのはなぜですか?
回線数の条件によるものです。楽天モバイルは同一名義で累計5回線以上の場合に2025年11月19日から3,850円、povoは同一名義で5回線を契約している場合の累計6回線目以降が3,850円になります。
解約手数料がかからない格安SIMはありますか?
多くの社では解約時の手数料はかかりません。ただしahamoは2025年7月1日以降に新規契約した回線を1年以内に解約すると1,100円、楽天モバイルは回線利用開始から1年以内の解約で最大1,078円がかかります。
格安SIMの初期費用はどれくらいかかりますか?
契約事務手数料は3,300円前後が相場ですが、0円の社もあります。これに加えてSIM発行料が400円台、物理SIMの場合は送料がかかる社もあります。BB.exciteモバイルのように事務手数料もSIM発行料も0円の社なら、初期費用はかかりません。
eSIMにすればSIM発行手数料はかかりませんか?
安くなる社はありますが、0円になるとはかぎりません。IIJmioはeSIMだと発行料が220円まで下がり、初期費用も2026年11月4日までのキャンペーンで1,650円割引されます。mineoは2026年10月1日からeSIMプロファイル発行料が0円になりました。
新規契約と乗り換え(MNP)で条件は違いますか?
ahamoは新規契約もMNPも発行手数料が無料です。社によっては対象を分けている場合があるため、申し込む前に公式ページで確認してください。
申込画面に事務手数料が表示されないのですが、大丈夫でしょうか?
表示されない社はあります。当編集部が2026年8月に5社の申込画面を確認したところ、事務手数料が0円の社ではSIM発行料の行が出てきませんでした。
金額を並べて表示していたのは、事務手数料が有料の社のほうです。ahamoのように、金額が出ないままアカウントの作成・ログインを求められる社もありました。
申し込んだあとの申込内容の明細と、翌月の請求で確認してくださいね。
家族の分をまとめて契約する場合も無料になりますか?
回線数によって有料になる社があります。楽天モバイルは同一名義で累計5回線以上、povoは同一名義で累計6回線目以降に3,850円がかかります。家族それぞれの名義で契約する場合は、この条件に当たりません。
まとめ:事務手数料が0円で終わる選び方
「事務手数料無料」の表示だけで決めると、SIM発行料や送料が別に請求されます。実際、3人に1人以上がその形で払っていました。
選ぶときに見るのは、事務手数料の欄だけではありません。SIM発行料と送料まで含めて0円かを確認してください。この記事の比較表では、事務手数料もSIM発行料も0円の社が3社ありました。
最後にひとつ。この調査で「事務手数料が無料でよかったこと」を調査した結果、1位は「初期費用が浮いた」(50.0%)でしたが、2位は「気軽に乗り換えられた・ハードルが下がった」(20.3%)でした。
事務手数料があって契約を躊躇っていた回線に乗り換えることができた
3,300円を節約する話というより、3,300円が理由で踏み出せなかった人が動けた、という話です。
最後に、確認する順番だけまとめておきますね。
- 1
事務手数料が0円か
条件が付いていないかも見ます。
- 2
SIM発行料・eSIM発行料が別建てになっていないか
- 3
物理SIMの場合、送料がかかるか
- 4
初月の月額が日割りか満額か
- 5
短期で解約する予定があるなら、契約解除料があるか
この5つを見れば、実際に払う金額が分かります。1番だけを見て決めると、当編集部の調査で34.2%の人が経験したことと同じことが起きます。
もし同じところで止まっているなら、まずは事務手数料もSIM発行料も0円の社から見てみてはいかがでしょうか。
この記事で紹介した7社の公式サイト
金額はすべて2026年8月28日に各社公式ページで確認したものです。申し込む前に最新の金額をご確認ください。
事務手数料の調査はどう行ったか
どうやって調べたかも開示しておきますね。
アンケート:事務手数料が0円で格安SIM・キャリアを契約した経験がある方に、インターネット調査で回答していただきました。調査時期は2026年7月25日から8月8日までです。本文で引用した声は、いただいた回答の原文をそのまま載せています。
各社の金額:すべて各社の公式ページで2026年8月28日に確認しました。比較サイトの記載や、当編集部が申込画面で見た金額は、本文の金額の根拠にしていません。
申込画面:2026年8月28日に、楽天モバイル・povo・ahamo・mineo・IIJmioの申込フォームを実際に進めて、スマホの画面幅(390px)で撮影しました。契約はしていません。確定ボタンの手前、または個人情報の入力を求められた時点で離脱しています。
実施していないこと:実際に契約して開通まで進める検証は行っていません。開通後の話は各社公式の記載を根拠にしており、当編集部が試した結果ではありません。
この記事の監修者

高木 健太朗
格安SIM・光回線のWEBメディアを監修するプロ
株式会社ドミニオン所属の外部監修者(モバチェンの運営会社とは別の会社の方です)
光回線の法人営業に約10年従事し、一次代理店のマネージャーを歴任。 回線工事の立ち会いなどの現場経験をもとに、格安SIM・光回線ジャンルの記事を監修しています。
マイベストプロ北海道において、北海道テレビ放送の審査を通過した登録専門家として掲載されています。
監修範囲:料金条件/解約金/速度説明/比較の公平性。乗り換え手続きの実務手順は監修範囲に含めません。
2026年9月25日 監修

