格安SIMのデメリットは平日昼の速度低下|会社ごとに変わる困りごと

本記事は当編集部の独自調査・公開情報をもとに作成しています

2026年9月12日 更新

格安SIMのデメリットは契約前の不安より実態が小さいことを示す図。契約前に通信速度を不安に挙げた人は69.5%だが、実際に最も強く感じた人は40.1%にとどまり、特に感じなかった人が26.7%いる

「昼は遅くなるらしい」「サポートが受けられないらしい」。格安SIMを調べていると、必ずこの2つが出てきますよね。

料金は下がる。それは分かっている。でも、そのぶん何を我慢することになるのかが見えない。そこで足が止まってしまう方は多いですよね。

当編集部は2026年7月に、格安SIMを使っている方へアンケートを行いました。そこで見えたのは、不安のほうが実態より大きいという形でした。

結論

格安SIMのデメリットは実在します。ただし契約前に速度を不安に挙げた方のうち、実際に強く感じた方は半分以下でした。「想像より小さかった」「感じない」を合わせると半数です。効き方は選ぶ会社と生活パターンで変わります。

先にお伝えします。デメリットが全く出ない格安SIMはありません。当編集部の調査でも「想像より大きかった」と答えた方が20.3%、すでに大手キャリアへ戻った方が7.4%いました。

この記事は「気にしなくて大丈夫」とは書きません。どのデメリットが誰に当てはまるのかを切り分けていきますね。

※本記事は通信業界で約10年の実務経験を持つ専門家の監修を受けています。監修者情報はこちら

調査概要

調査対象
格安SIMを契約して使っている方
調査時期
2026年7月
調査方法
インターネット調査(クラウドソーシングで回答者を募集)

回答数などの調査の詳細は、調査結果の詳細データ(PDF)に記載します。

目次

格安SIMの不安1位は通信速度、実際に感じた人は40%

格安SIMで最も強く感じたデメリットの内訳を示す図。平日昼などの速度低下が40.1%で1位、特に感じなかったが26.7%で2位、店舗・対面サポートが少ないが16.8%

契約する前と、使ったあと。同じ方に両方をうかがうと、見える景色が変わります。ここから見ていきましょう。

契約前にいちばん不安だったのは通信速度

契約前に何がいちばん不安だったかを自由に書いていただいたところ、69.5%が通信速度やつながりやすさに触れていました。ほかの項目を大きく引き離しています。

書かれていた言葉は、たとえばこんなものでした。

  • 「混雑する時間帯に電波がつながりにくくなること」
  • 「通信状態がどのくらい違うのかが不安でした」
  • 「回線が重いって言われてたこと」

注目したいのは、具体的な被害ではなく「どのくらいなのか分からない」という書き方が多いことです。遅くなること自体は知っている。その程度が読めないから不安になる。ここが出発点になりますね。

最も強く感じたのは速度低下、次が「特に感じなかった」

では実際はどうだったのでしょうか。使ったあとで最も強く感じたデメリットを1つだけ選んでいただきました。

契約後に最も強く感じたデメリット(1つだけ選択)

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/最も強く感じたデメリット・択一)

平日昼など時間帯で速度が落ちる40.1%
特に感じなかった26.7%
店舗・対面サポートが少ない16.8%
キャリアメールが使えない6.4%
初期設定を自分でやる必要がある5.9%
LINEの年齢認証など一部機能の制限3.0%
支払い方法・キャリア決済の制限1.0%

速度低下が40.1%で1位。ここは事前の不安どおりです。ただし2位が「特に感じなかった」の26.7%でした。

契約前は69.5%が速度を心配していたのに、実際に強く感じた方は40.1%まで下がります。26.7%はデメリットらしいデメリットを挙げていません。

この差が生まれる理由は、次の章で見る「いつ遅くなるのか」にあります。遅くなる時間帯が限られているので、その時間に外でスマホを使わない生活なら、そもそもぶつかりません。在宅で仕事をしている方や、昼休みに自席でWi-Fiにつないでいる方は、遅さに気づかないまま何年も使えてしまいますよ。

半数は想像より小さかった

想像と実態のズレは、直接うかがった設問にもはっきり出ました。

デメリットは事前の想像と比べてどうだったか

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/事前の想像との比較)

想像より小さかった29.7%
想像どおりだった28.7%
デメリットを感じない21.3%
想像より大きかった20.3%

「想像より小さかった」と「感じない」を合わせると51.0%。半数の方が、身構えていたほどではなかったという受け止めでした。

一方で「想像より大きかった」も20.3%います。思っていたより困った方が2割いる。ここを隠すつもりはありません。

つまり格安SIMのデメリットは、全員に同じ強さで出るものではないということですね。半数には拍子抜けするほど小さく、2割には想像以上に重い。自分がどちら側に入るのかを先に見当づけられれば、迷う時間がなくなります。この記事はそこを埋めていきますね。

格安SIMが遅くなるのは平日昼と通勤の時間帯

格安SIMが遅くなる時間帯と場所を示す図。平日の12時から13時と朝の通勤ラッシュに集中し、地下やターミナル駅、ゴルフ場や山間部でも落ちる

「遅くなる」と書いてある記事はたくさんあります。ところがいつ・どこで・どれくらいなのかを書いた記事が見当たりません。当編集部が検索上位を読んだ範囲では、どれも「混雑時に遅くなることがあります」で止まっていました。

調査の自由記述では、まさにここへの不満が繰り返し出てきますよ。

30代女性
速度低下に関する口コミが多くあったものの、自分の生活エリアや利用時間帯でどの程度の影響が出るのか、実際に契約してみないと体感レベルでの支障が予測しづらかった点です。
30代女性
全然繋がらない、と聞いていたが、どこが繋がりにくいのか分からないので不安だった。

遅くなる時間帯は12時台に集中

まず時間帯です。これは通信会社自身が公表しています。

mineoは「ゆずるね。」という仕組みを用意していて、そのページにこう書かれています。

平日のお昼は多くの方が利用されることから、通信量が多く、交通渋滞のように混み合い、通信速度が低下することがあります。

出典:mineo公式「ゆずるね。」(2026年9月12日確認)

この仕組みは「月曜~金曜の12時~13時の通信をゆずり合い、混雑を緩和するプロジェクト」と説明されています。事業者が自分で時間帯を名指しして、そこを避ける仕組みまで作っているわけですね。

当編集部の調査に書かれていた時間帯も、ぴったり重なりました。

30代男性
平日の12時〜13時の時間帯は画像が多いWebページやSNSの表示が遅くなる点。
40代男性
朝のラッシュ時、お昼休みなど混雑時には回線が遅くなること

遅くなるのは「いつでも」ではなく、平日の昼と通勤時間帯です。ここが分かるだけで、判断の材料が「速いか遅いか」から「その時間に外にいるかどうか」に変わります。平日12時台に外でスマホを使わない生活なら、この40.1%のデメリットはほぼ当たりません。

逆に昼休みに外で動画を見る習慣がある方は、毎日ぶつかることになりますよ。

時間帯だけでなく場所でも落ちる

もうひとつ、時間帯とは別に場所の問題があります。当編集部の調査で「その他」として自由に書かれたものを拾うと、次のような場所が挙がりました。

  • 地下で繋がりにくい
  • ゴルフ場、山間部など一部エリアで圏外となる
  • 都内でも使えない場所があります
  • 混雑したターミナル駅内ではほぼ繋がらない

都心でも起きているのがポイントです。「田舎だから」ではありません。地下・大きな駅・建物の奥といった、電波が届きにくい場所で差が出ますね。

これは自分の行動範囲でしか確かめられません。調査にご協力いただいた方も、同じことを書いていました。

50代男性
自宅、勤務場所以外にも、自分の活動エリアでの通信品質を事前に調べましょう

遅くなると実際に何ができなくなるか

「遅い」がどの程度の実害なのかも、自由記述から見えます。

60代以上男性
時間帯による速度低下で、QR決済ができないことがあった
30代女性
平日の12時台など回線が混雑する時間帯に通信速度の低下が著しく、実店舗での即時サポートが受けにくいため不具合時の対応に手間がかかる点です。

止まるのは動画やSNSの画像表示、そして支払いアプリです。レジの前で決済画面が開かないのは、地味に困りますよね。

通信速度の満足度そのものを5段階でうかがうと、満足寄り(4・5)が56.2%、不満寄り(1・2)が11.9%でした。不満を持っている方は1割強にとどまります。

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/通信速度の満足度・5段階)

ただし残りの3割強は「どちらとも言えない」を選んでいます。強い不満ではないけれど、手放しで満足でもない。そういう受け止め方がいちばん多いと読めますね。

格安SIMのデメリットが出る会社・出ない会社

格安SIMのデメリットが会社ごとに変わることを示す図。mineoやIIJmioでは速度低下が55.0%で1位、ワイモバイルとUQモバイルでは特に感じなかったが37.5%で1位

ここまで「格安SIM」とひとくくりに書いてきましたが、実はここが最も差が出るところですね。

当編集部の調査で、最も強く感じたデメリットを「いま使っている会社」ごとに集計し直しました。すると、会社によって1位が入れ替わりました。

いま使っている会社別・最も強く感じたデメリットの1位

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/会社別・最も強く感じたデメリットの1位)。契約先によって1位が分かれた

mineo・IIJmio等|時間帯の速度低下55.0%
ワイモバイル・UQモバイル|特に感じなかった37.5%
ahamo・povo・LINEMO|店舗が少ない30.8%
楽天モバイル|時間帯の速度低下36.5%

mineo・IIJmioなどは速度低下を挙げる人が半数超

mineoやIIJmioといった、大手から回線を借りて運用している会社では、速度低下を挙げた方が55.0%でした。全体平均の40.1%より高くなっています。

前の章で見たmineoの「ゆずるね。」は、まさにこの区分の会社が出している取り組みです。この区分では、昼の混雑が起きることを前提にサービスが設計されていると考えたほうが分かりやすいですね。

ワイモバイル・UQモバイルは「特に感じなかった」が1位

一方、ワイモバイルとUQモバイルを使っている方では、1位が「特に感じなかった」で37.5%でした。速度低下は33.3%で2位に下がります。

同じ「格安SIM」という言葉でくくられていても、利用者の受け止め方はここまで違いました。「格安SIMは遅い」と一般化してしまうと、この差が見えなくなりますね。

監修者/高木 健太朗(株式会社ドミニオン)

混雑する時間帯に速度が落ちるのは、回線を借りて運用している事業者で起きやすい仕組みです。ただし同じ区分でも設備の増強状況で差が出ます。数字は目安として見て、最後はご自身の使う時間帯と場所で判断してくださいね。

なお当編集部の調査は2026年7月時点の利用者の回答であり、通信品質そのものを測定したものではありません。速度は測定の場所・時刻・端末で変わるため、この結果をもって特定の会社が速いと断定することはしません。

ahamo・povo・LINEMOは店舗の少なさが1位

大手キャリアが直接運営しているオンライン専用プランでは、1位が変わります。店舗・対面サポートが少ないことを挙げた方が30.8%で、速度低下と並びました。

ここは仕組みを考えると納得できますよね。申し込みも手続きもオンラインで完結させる代わりに、料金を抑えている形だからですね。

楽天モバイルは初期設定でつまずく人が目立つ

楽天モバイルでは、初期設定を自分でやる必要があることを挙げた方が17.3%でした。ほかの区分では0〜7.7%なので、ここだけ数字が飛び出しています。

速度低下も36.5%で1位ではありますが、つまずきどころが1つ多いという読み方ができます。乗り換え先として検討している方は、設定の手順を事前に見ておきましょう。

3つのタイプの違いを整理する

ここまでの区分を、回線の借り方で整理しておきます。

タイプ代表的な会社当編集部の調査で1位だった回答
大手から回線を借りる会社mineo・IIJmio など時間帯の速度低下 55.0%
大手のサブブランドワイモバイル・UQモバイル特に感じなかった 37.5%
大手のオンライン専用プランahamo・povo・LINEMO店舗・対面サポートが少ない 30.8%

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当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/会社別の集計)。各区分の回答者数が異なるため、区分間の差は目安としてご覧ください

デメリットを「消す」のではなく、「どのデメリットなら許せるか」で選ぶ。これがこの表の使い方です。昼の速度を落としたくないならサブブランド、店舗に行かない前提で安くしたいならオンライン専用、というふうに、自分が我慢できるほうを選ぶわけですね。

格安SIMで店舗サポートが減ることの影響

格安SIMの店舗サポートは無いのではなく有料になることを示す図。店舗の少なさを挙げた人は16.8%で、オンライン専用プランでも店頭で相談できるが有料のサービスになる

店舗の話は、速度に次いで多く挙がりました。ここも中身を見ていきましょう。

店舗が少ないことを挙げた人の割合

最も強く感じたデメリットとして店舗・対面サポートの少なさを挙げた方は16.8%。複数回答でうかがうと17.8%でした。速度に次ぐ2番目の論点ですね。

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/最も強く感じたデメリット・困った点の複数回答)

困った場面は、契約のときよりも契約したあとに多く書かれていました。

40代女性
店舗で詳しく相談したい人には少し不便かもしれません。また、乗り換え時の初期設定やデータ移行などは自分で確認しながら進める必要があります。
40代男性
サポートが少なく、端末は自分で購入しなければいけない。端末の選定および引継ぎが面倒

「店舗が無い」ではなく「有料になる」が正確

ここで1つ、よくある説明を正しておきます。オンライン専用プランでも、店頭のサポートは受けられます。有料になるだけです。

ahamoは公式のよくあるご質問で、こう答えています。

ahamo契約者も「あんしん店頭サポート」をご利用になれます。ドコモショップスタッフが、スマホの操作方法やアプリ設定に関する不安やお困りごとなどを、対面でサポートする有料のサービスです。

あんしん店頭サポートの料金は、次の3つから選ぶ形です。

あんしん店頭サポートの料金
  • 定額プラン 990円/月(回数無制限・1日1回まで)
  • 定額ミニプラン 550円/月(2回/月)
  • 1回プラン 3,300円/回

いずれも税込。1回あたりのサポート時間は上限30分間。申し込みはドコモショップ店頭のみ

出典:ahamo公式よくあるご質問(2026年9月12日確認)

1回だけ相談したいなら3,300円かかります。月々の差額が2,000円ほど下がっても、店頭に毎月行くなら差は小さくなりますね。逆に「設定は自分でできる」という方にとっては、払わずに済む費用です。

ここが「安くなる」と「困る」の分かれ目になりますね。自分が年に何回スタッフに相談しているかを思い出してみてください。ここ2年で1度も行っていないなら、この16.8%のデメリットはおそらく当たりません。

店舗で相談できる会社もある

すべての格安SIMがオンライン専用というわけでもありません。ワイモバイルとUQモバイルには実店舗があり、店頭で相談できます。

当編集部の調査でも、この点を踏まえたアドバイスが書かれていました。

30代男性
混雑時の速度低下がどうしても不安な方は、大手キャリアの高品質な回線をそのまま使えるサブブランド(UQモバイルやワイモバイル等)やオンライン専用プラン(ahamo等)から試してみるのが安心でおすすめです。

格安SIMで制限されるキャリアメールと一部の機能

格安SIMでキャリアメールを持ち運ぶ申し込み期限が解約後31日以内であることを示す図。LINEの年齢確認は会社によって手順が違い、緊急速報は端末と情報の種類で受信可否が変わる

ここからは、数としては少ないものの知らないと後戻りできない項目を扱います。

キャリアメールは月額330円で持ち運べる

キャリアメールが使えなくなることを挙げた方は、択一で6.4%、複数回答で13.9%でした。

ただし正確には「使えなくなる」わけではありません。大手3社とも、月額330円(税込)で持ち運べるサービスを用意しています。

会社月額(税込)申し込みの期限
ドコモ330円ドコモ回線の解約日から31日以内
au330円/1メールアドレスau解約後31日以内
ソフトバンク330円/1メールアドレスごと回線の解約後31日以内

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出典:ドコモメール持ち運び/auメール持ち運び/ソフトバンク メールアドレス持ち運び(いずれも2026年9月12日確認)

監修者/高木 健太朗(株式会社ドミニオン)

持ち運びの申し込みには、解約してから31日以内という期限があります。乗り換えの手続きと同時に進めないと間に合わないことがあるので、解約日が決まった時点で申し込みの手順まで決めておきましょう。

気をつけたいのは期限のほうです。3社とも「解約後31日以内」と決まっていて、この期間を過ぎると申し込めません。

乗り換えの手続きに気を取られていると、31日はあっという間に過ぎます。メールアドレスを残したい方は、乗り換えの前に申し込む段取りまで決めておいてくださいね。

なお月額330円は、年間で3,960円です。乗り換えで下がる金額から、この分は差し引いて考えておきましょう。

LINEの年齢確認は会社によって手順が違う

LINEの年齢認証など一部機能の制限を挙げた方は3.0%でした。数としては少数です。

ここもよく誤解されているので、はっきり書いておきますね。格安SIMでもLINEの年齢確認はできます。LINE公式の案内には、大手3社や楽天モバイルと並んで「その他の事業者」の手順が載っています。

その他の事業者(MVNO提供企業)を利用している方は、以下の手順で年齢確認を行ってください。ご契約されているサービス名をタップし、MVNO各社の案内に従い認証を行ってください。

出典:LINEみんなの使い方ガイド「年齢確認を行う」(2026年9月12日確認)

つまり「契約している会社が一覧に載っているかどうか」で決まるわけですね。載っていない会社を選ぶと、ID検索や電話番号での友だち追加が使えないままになります。

LINEのID検索を日常的に使う方は、申し込む前にその会社が対応しているかを確認しておきましょう。

緊急速報は端末と情報の種類で変わる

緊急速報やVoLTEなどの細かい非対応を挙げた方は2.0%でした。

こちらも「届かない」と言い切られがちですが、実際は条件つきです。mineoは受信できる情報の種類を公開しています。

mineo通信サービスでは、緊急地震速報等の緊急情報については、情報の種類やご利用端末により受信可否が異なります。

出典:mineo よくあるご質問(2026年9月12日確認)

同じページには、端末ごとの受信可否も一覧で載っています。iPhoneは5s・5c以降であれば3種類すべてを受信でき、Androidは機種によって自治体の防災情報などが届かないことがあるという内容です。使っている機種で確かめてくださいね。

支払い方法が限られる会社がある

支払い方法やキャリア決済の制限を挙げた方は1.0%と、いちばん少ない項目でした。とはいえ、当てはまる方には契約できるかどうかを左右する条件になりますよ。

クレジットカードを持っていない方、口座振替やデビットカードで払いたい方は、対応している会社が限られます。この論点は別の記事で詳しくまとめていますので、そちらをご覧ください。

あわせて読みたい

支払い方法で会社を絞りたい方は、こちらの記事で条件まで整理しています。

格安SIMのデメリットに利用者が実際にした対処

格安SIMのデメリットへの対処を示す図。特に対処していないが40.1%、我慢して使っているが19.3%で合わせて6割近く、Wi-Fiを併用したが22.3%

対策を書いている記事はたくさんあります。ただ、その対策を実際にやった人がどれくらいいるのかは、どこにも書かれていません。ここは当編集部の調査で示せますよ。

いちばん多いのは「対処していない」

いちばん困ったデメリットにどう対処したかをうかがった結果です。

一番困ったデメリットにどう対処したか

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/一番困ったデメリットへの対処)

特に対処していない40.1%
Wi-Fiを併用した22.3%
我慢して使っている19.3%
オプションを追加した4.5%
乗り換えを検討した4.5%
プランを変更した3.0%

「特に対処していない」が40.1%で1位。「我慢して使っている」の19.3%と合わせると59.4%になります。困りごとを抱えたまま、手を打っていない方が6割近くいる計算ですね。

これは「対策が難しいから」ではなさそうです。そもそも困りごとが小さくて、手間をかけるほどではなかったと読むほうが自然でしょう。前の章で見たとおり、半数は想像より小さかったという結果でした。

裏を返すと、残りの4割は何かをしたということでもあります。次を見ていきましょう。

Wi-Fi併用が対処の2番目

実際に手を打った方のうち、いちばん多いのがWi-Fiの併用で22.3%でした。

これは「デメリットを許容できた理由」とも噛み合っていますね。理由としてWi-Fiが多い環境を挙げた方が24.8%いました。

30代男性
通信速度が遅くなることがあるためWi-Fi環境を整えておくとよい

自宅と職場にWi-Fiがあるなら、速度が落ちる時間の多くをWi-Fiでしのげます。遅くなるのは平日の昼と通勤時間帯で、その多くは屋内で過ごす時間と重なるからです。逆に、外での利用が中心の働き方だと、この手は使えません。

少数だがデュアルSIM・2台持ちという手もある

割合としては1%未満ですが、自由記述には次のような対処も書かれていました。

30代男性
大手キャリアよりも通信料さげたくて、格安SIMの通信速度のデメリットを少なくしたいならesimを使ったデュアルSIMにして実質2台持ちにするといいです

1台のスマホに2つの回線を入れて、混む時間だけ切り替えるやり方です。手間はかかりますが、速度の不安をいちばん確実に潰せる手ではあります。月額はそのぶん上がるので、下げたい金額と相談することになりますね。

乗り換える前にできること

そもそも困らないようにする、という発想も自由記述には出てきました。

40代女性
料金だけで決めず、自分がよく使う場所での通信エリアや必要なサポート内容を確認してから選ぶと安心です。

料金だけを並べて決めると、あとで困るのは料金以外のところです。平日昼に自分がどこにいるか、店頭に行く習慣があるか。この2つを先に確かめるだけで、乗り換え後の「こんなはずでは」はかなり減らせますよ。

格安SIMが向く人と、大手に残したほうがいい人

格安SIMが向く人と向かない人の分かれ目を示す図。許容できた理由は料金の安さが77.2%、使い続けると条件次第を合わせて87.2%、大手に戻った人が7.4%

ここまでの内容を、判断の形にまとめますね。

デメリットを許容できた理由は料金の安さ

デメリットがあっても使い続けている方に、その理由を調査しました。

デメリットがあっても使い続けられた理由(複数回答)

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/デメリットを許容できた理由・複数回答)

料金の安さが上回るから77.2%
自分の使い方に合っていたから28.7%
Wi-Fiが多い環境だから24.8%
特にこだわりがないから12.9%
サポートが不要だから6.4%

料金の安さが77.2%で突出していますね。残りの項目はすべて3割以下です。

ここから読み取れるのは、格安SIMは「不便が無い選択肢」ではなく「不便と引き換えに安くする選択肢」として受け止められているということです。デメリットを分かったうえで、それでも金額が勝っている。その判断をした方が77.2%です。

月に2,000円下がれば、年間で24,000円です。家族の回線をまとめて見ている方なら、この差はもっと大きくなります。

その金額のために、昼の数十分だけ我慢できるか。判断はここに行き着きます。

向いている人・向いていない人

◎ 向いている人
  • ✓ 自宅や職場にWi-Fiがある
    平日の昼を屋内で過ごすことが多い
  • ✓ 店頭に行く習慣がない
    設定は調べながら自分でできる
  • ✓ キャリアメールを使っていない
    連絡はLINEやフリーメールで足りている
  • ✓ 料金を下げることが最優先
    多少の不便は金額で取り返せる
△ 向いていない人
  • ✕ 平日の昼に外で長時間スマホを使う
    移動中に動画や地図を使い続ける
  • ✕ 困ったときに店頭で相談したい
    設定を人にやってほしい
  • ✕ キャリアメールを使い続ける必要がある
    持ち運びに月額330円かかります
  • ✕ 支払いにクレジットカードを使えない
    対応する会社が限られます

それでも合わなかった人がいる

あわせて、うまくいかなかった方の割合も出しておきます。

すでに大手キャリアへ戻った方が7.4%、戻りたいという方が2.5%でした。合わせて9.9%です。一方で、使い続けると答えた方が52.5%、条件次第が34.7%で、合わせて87.2%が継続を選んでいます。

当編集部調べ(2026年7月・インターネット調査/デメリットがあっても使い続けるか)

合わなかった方が9.9%。この数字は隠すべきではありません。ただ、合わなかったら戻せます。大手キャリアへの乗り換えはいつでもできますし、番号もそのまま持っていけます。

一度試してみて、駄目なら戻る。そう考えれば、踏み出す前の不安は少し軽くなりませんか。

あなたに当てはまるデメリットを5つの質問で確かめる

ここまでの内容を、自分の条件に当てはめてみましょう。5つの質問に答えると、どのデメリットが当てはまるかと、どのタイプから見ればよいかが出ます。

当編集部の調査で、答えを分けていた5つの条件です。すべてお答えください。

Q1. 平日の昼(12時〜13時)に、外でスマホのデータ通信を使いますか

Q2. 自宅と職場(学校)にWi-Fiはありますか

Q3. 困ったときに店頭で相談したいですか

Q4. いま使っているキャリアメール(docomo.ne.jp など)を残したいですか

Q5. 支払いにクレジットカードを使えますか

判定のもとは当編集部の調査(2026年7月・インターネット調査)と、各社公式ページの記載(2026年9月12日確認)です。

診断が動かない場合は、上の「向いている人・向いていない人」のカードと、次の目安をご覧ください。

あなたの条件見るとよいタイプ理由
平日昼に外でよく使う/Wi-Fiが少ないサブブランド(ワイモバイル・UQモバイル)この区分は「特に感じなかった」が1位で37.5%
店頭で相談したいサブブランド(実店舗あり)店舗の少なさを挙げた方は全体で16.8%
昼は屋内/自分で設定できるオンライン専用プラン(ahamo・povo・LINEMO)この区分の1位は店舗の少なさで30.8%
昼もほぼ使わない/Wi-Fiが十分大手から回線を借りる会社(mineo・IIJmio など)速度低下を挙げた方が55.0%なので、当たらない生活なら候補

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格安SIMのデメリットでよくある質問

格安SIMのデメリットでよくある質問7つを示す図。LINEの年齢確認、キャリアメールの引き継ぎ、緊急速報の受信、地下や山間部のつながり、支払い方法、端末の買い方、大手に戻せるか

調査の自由記述で少数ながら挙がった論点を、質問の形でまとめてみましょう。

Q

格安SIMでLINEの年齢確認はできますか?

A

できます。LINEアプリの年齢確認では、契約している通信会社を選ぶ画面が出ます。そこに自分の会社が並んでいれば、そのまま確認まで進められます。並んでいない場合はID検索や電話番号での友だち追加が使えないままになるので、申し込む前に対応しているかを確かめてください。

Q

キャリアメールは引き継げますか?

A

引き継げます。ドコモ・au・ソフトバンクとも月額330円(税込)の持ち運びサービスがあります。ただし申し込みは解約後31日以内と決まっていて、過ぎると申し込めません。乗り換えの前に段取りを決めておきましょう。

Q

緊急速報メールは届きますか?

A

端末と情報の種類によります。mineoの案内では、iPhone(iPhone 5s/5c以降)は緊急地震速報・Jアラート・自治体防災情報のすべてを受信できるとされています。Android端末は緊急地震速報が受信可能(一部端末を除く)です。受信できない端末の場合は防災アプリの利用がすすめられています。

Q

地下や山間部でもつながりますか?

A

当編集部の調査では、地下・ターミナル駅の構内・ゴルフ場や山間部で電波が弱くなったという回答がありました。都心でも建物の奥や地下では落ちることがあります。自分がよく行く場所での状況は、各社が公開しているエリアマップで事前に確認しておくと安心です。

Q

支払いはクレジットカードだけですか?

A

会社によります。口座振替やデビットカードに対応している会社もあります。詳しくは口座振替できる格安SIMの記事と、デビットカードで契約できる格安SIMの記事でまとめています。

Q

端末はどこで買えばいいですか?

A

当編集部の調査では、端末とのセット販売が少ないことを挙げた方が5.9%いました。会社によっては端末を扱っていないため、手持ちの端末をそのまま使うか、別途購入することになります。使いたい端末がその会社で動作確認されているかは、公式の対応端末一覧で確かめてください。

Q

合わなかったら大手キャリアに戻せますか?

A

戻せます。当編集部の調査でも、すでに大手キャリアへ戻った方が7.4%いました。番号はそのまま引き継げます。ただし戻るときにも手数料や端末の条件がかかる場合があるので、契約前に確認しておきましょう。

格安SIMのデメリットのまとめ

格安SIMのデメリットのまとめを示す図。遅くなるのは平日の昼で、会社によって困りごとが変わり、半数は想像より小さかったという結果だった

この記事で見てきたことを整理しますね。

この記事で分かったこと

格安SIMのデメリットは実在します。ただし当編集部の調査では、契約前に速度を不安に挙げた方が自由記述の69.5%だったのに対し、実際に強く感じた方は40.1%でした。「想像より小さかった」と「感じない」を合わせると51.0%です。

効き方は選ぶ会社で変わります。大手から回線を借りている会社では速度低下が55.0%で1位、サブブランドでは「特に感じなかった」が37.5%で1位でした。「格安SIM」とひとくくりにすると、この差は見えません。

遅くなるのは平日の12時台と通勤時間帯で、これは通信会社自身が公表しています。この時間に外でスマホを使わない生活なら、いちばん大きなデメリットはほぼ当たりません。

そして困っても6割は手を打っていません。打つとすればWi-Fiの併用が22.3%でいちばん多い手ですね。

最後に、まずは平日の昼に自分がどこにいるかを思い出すところから始めてみてはいかがでしょうか。そこが屋内でWi-Fiがあるなら、この記事で挙げたデメリットの多くは、あなたには当たらない可能性が高いですよ。

この記事の調べ方

アンケート:格安SIMを契約して使っている方に、インターネット調査で回答していただきました。調査時期は2026年7月です。本文で引用した声は、いただいた回答の原文をそのまま載せています。

各社の条件と金額:2026年9月12日に各社の公式ページを開いて確認し、本文中の数字の直下に出典と確認日を記載しています。

確かめられなかったこと:当編集部が実際に格安SIMを契約して速度を測ってはいません。混雑する時間帯については、各社公式の記載と調査回答をそのまま載せています。「災害時に格安SIMの優先度が下がる」という説明も見かけますが、一次資料で確認できなかったため本記事には書いていません。

本文の数字にはすべて出典と確認日を添えています。気になる箇所があれば、リンクから元のページを確かめてみてくださいね。

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この記事を書いた人

モバチェン編集部

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インターネット回線の相談・契約に18年携わってきました。回線の相談は必ずスマホの話につながります。 「実質1円」と「一括1円」を分けて、本当に払う総額まで開いてお伝えします。

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この記事の監修者

高木 健太朗

格安SIM・光回線のWEBメディアを監修するプロ

株式会社ドミニオン所属の外部監修者(モバチェンの運営会社とは別の会社の方です)

光回線の法人営業に約10年従事し、一次代理店のマネージャーを歴任。 回線工事の立ち会いなどの現場経験をもとに、格安SIM・光回線ジャンルの記事を監修しています。

マイベストプロ北海道において、北海道テレビ放送の審査を通過した登録専門家として掲載されています。

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監修範囲:料金条件/解約金/速度説明/比較の公平性。乗り換え手続きの実務手順は監修範囲に含めません。

2026年9月12日 監修

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