2026年9月13日 公開
「eSIMにしたいけれど、自分で設定できる気がしない」。
そう感じて手が止まっている方は、めずらしくありません。スマホが使えなくなったらどうしようという不安が先に立って、申し込みのボタンを押せないままになりがちです。

当編集部がeSIMを自分で設定した経験者に調査したところ、難易度は簡単寄りが46.5%、難しい寄りが23.3%でした。開通までにかかった時間は87.6%が当日中です。
そしてつまずく場所は、回線の切り替えとAPN設定の2か所に集中していました。
つまり、eSIMの設定は長丁場の作業ではありません。決まった2か所を先に知っているかどうかで、体験が変わる作業です。
この記事のもとになった調査
- 調査対象
- eSIMを自分で設定した経験がある方
- 調査時期
- 2026年7〜8月
- 調査方法
- インターネット調査(Googleフォーム)
回答数などの調査の詳細は、調査結果の詳細データ(PDF)に記載します。
※本記事は通信業界で約10年の実務経験を持つ専門家の監修を受けています。監修者情報はこちら
この記事でわかること
この記事では、会社ごとにばらばらな手順書をもう1本増やすことはしません。どの会社でも共通する骨格と、実際に詰まる場所と、会社ごとに違う場所だけを地図にしますね。
各社の料金や条件は、すべて2026年9月12日に公式サイトで確認しました。掲載している画面は当編集部が実際に開いて撮っています。
eSIMとは端末内蔵のSIM。物理SIMとの違い

eSIMは、スマホの中にあらかじめ組み込まれているSIMです。カードを差し込む代わりに、契約の情報をインターネット経由で書き込んで使います。
当編集部の調査では、自由記述でeSIMと物理SIMの違いに触れた方が29.2%いました。ただし中身を読むと、便利さへの期待ではなく、戸惑いの声のほうが目立ちます。
形のないものの概念がわからなかった
物理SIMと違って、目に見える形ではなくなるため、実感がもてなかった。切り替える勇気がなかなかでなかった
各社の公式ページは「差し替えが不要」を利点の1行目に置いています。ところが使う側では、実物がないことが不安の入り口になっていました。まずはここからほどいていきましょう。
物理SIMは差し込み、eSIMは書き込み
違いは、カードがあるかないかだけではありません。手続きのどこに時間がかかるかが変わります。
物理SIMは、申し込んだあとカードが届くのを待ちます。郵送を待つか、店舗まで取りに行くかのどちらかです。eSIMはその待ち時間がなくなり、申し込んだ端末にそのまま書き込みます。
出典:IIJmio公式「物理SIMからeSIMへ」/2026年9月12日確認。
IIJmioは公式のガイドで、カード型の物理SIMは郵送を数日待つか店舗へ足を運ぶ必要があり、eSIMなら待ち時間がかからないと書いています。
当編集部の調査でも、eSIMを選んだ理由の1位は「申し込んですぐ使えるから」で48.9%でした。2位が「店に行かずオンラインで完結したい」の34.1%です。
選ばれる理由の中心は、待たないことと出かけないことの2つでした。
裏を返すと、申し込みからつながるまでの作業が、店員の手からご自身の手に移ります。不安の理由はここにあります。作業そのものが難しいというより、確認してくれる人がそばにいない状態で進めることへの不安ですね。
eSIMには「入れた」という手応えがない
物理SIMなら、カードを差し込んだ瞬間に終わったと分かります。eSIMにはその手応えがありません。
目に見えて替えるものが物がないから設定に戸惑った
今から自分が設定するのは物理SIMなのかeSIMなのかは何度も確認した
手応えの代わりになるのが、画面の表示です。設定が終わったかどうかは、端末の設定画面に回線の名前が並んでいるかで確かめられますよ。確かめ方はこの記事の最後の質問欄に書いていますので、あとで見てみてください。
自分の端末にeSIMが入るか確かめる
出典:Apple公式「iPhoneでeSIMを設定する」/2026年9月12日確認。
Appleは公式サポートで、eSIMを設定できるのはiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR以降と案内しています。
ここで先に押さえておきたい変化に触れておきますね。iPhone 17以降には、物理SIMに対応していないモデルが出ています。
Apple公式の技術仕様で確かめると、iPhone 17、iPhone Air、iPhone 18 Pro、iPhone 18 Pro Max、iPhone Duoの欄には「物理的なSIMカードには非対応」とありました。
いっぽうでiPhone 16の欄は「デュアルSIM(nano-SIMとeSIM)」のままですね。
出典:Apple「iPhone 18 Proの技術仕様」/「iPhone 17の技術仕様」/2026年9月12日確認。
出典:povo公式「対応端末追加のお知らせ」(2026年9月10日)/2026年9月12日確認。
通信会社の側も足並みをそろえています。povoは2026年9月10日のお知らせで、iPhone 18 Pro、iPhone 18 Pro Max、iPhone Duoを対応端末に追加しました。
その一覧で、対応SIMの欄はeSIMと書かれています。
新しいiPhoneを選ぶ方は、eSIMを使うかどうかを選ぶ段階を飛ばして、eSIMで設定することになります。この記事を読んでいる理由が機種変更でしたら、ここが出発点になりますね。
eSIM設定の難易度は簡単寄りが半数、難しい寄りは2割台

いちばん知りたいのは、結局どれくらい難しいのかというところですよね。当編集部の調査で、5段階で答えていただきました。
検索して出てくる各社の公式ページは、どれも「かんたん」「スムーズ」と書いています。ただ、その言葉の裏づけになる数字は載っていません。実際に設定した方が何と答えたのかを、そのまま出しますね。
あわせて、開通までにかかった時間と、難しいと感じた方に何が起きていたのかも見ていきますね。
経験者が答えた難易度の分布
eSIM設定の難易度(1がとても簡単・5がとても難しい)
単一回答/当編集部調べ(2026年7〜8月)
簡単寄り(1と2)が46.5%、難しい寄り(4と5)が23.3%でした。
半数近くが簡単寄りと答えた一方で、難しいと感じた方も4人に1人近くいます。どちらか片方だけを見せると実態から離れるので、両方を出しました。
ここまで簡単だったらもっとはやくやればよかった
この感想は、設定を終えた方からよく出てきます。とはいえ全員がそうなったわけではありません。次の数字を見てみましょう。
つまずきの有無で答えが変わる
難易度を「難しい寄り」と答えた割合
つまずきの有無で分けて集計/当編集部調べ(2026年7〜8月)
設定中に1つでもつまずいた方は、35.0%が難しい寄りと答えました。何もつまずかなかった方では4.1%です。その差は約8.5倍になります。
難易度を決めているのは、作業そのものの複雑さではなく、途中で引っかかったかどうかでした。手順の数が多いから難しいのではありません。
ここが、この記事がつまずく場所を先にお伝えする理由です。引っかかる場所は決まっています。先に知っておけば、同じ作業でも体験が変わりますよ。
開通までにかかった時間
eSIMが開通するまでにかかった時間
単一回答/当編集部調べ(2026年7〜8月)
数分と1時間以内と当日中を合わせると87.6%です。1日以上かかった方は5.8%にとどまりました。
設定してよかったと答えた方は75.2%、そう思わないと答えた方は4.8%です。
数字を並べただけでは判断材料になりませんので、読み解きを添えます。この調査から見えるのは、eSIMの設定が半日仕事ではないということです。週末をまるごと空けないと手を付けられないと考えている方ほど、実際にかかる時間との差が大きくなります。
いっぽうで、店頭で手伝ってもらった方が16.1%いました。自分でやるしかないわけではありません。難しいと感じたときに人に頼る道が残っているのは、判断を軽くしてくれますね。
難易度は簡単寄りが46.5%、難しい寄りが23.3%。分かれ目は途中でつまずいたかどうかで、つまずいた方の35.0%が難しいと答えています。開通は87.6%が当日中でした。
eSIMのつまずきは回線切替とAPN設定に集中

どこで詰まるのかを、2つの角度から調査しました。実際につまずいた工程と、特に難しかったと感じた工程です。
この2つは同じものだと思われがちですが、答えは違いました。人数が多い工程と、難しいと感じさせる工程は別だったのです。
ここが分かると、備え方が変わります。人数の多い工程は「いつやるか」を決めれば避けられ、難しいと感じる工程は「先に調べておく」ことで軽くなるからです。順に見ていきましょう。
いちばん多いのは回線切替のタイミング
設定中につまずいた工程
複数回答/当編集部調べ(2026年7〜8月)
つまずいた工程の1位は回線の切り替えで28.5%でした。回線の切り替えは、古い回線から新しい回線へ通信を移す操作です。
作業そのものは、画面のボタンを押すだけです。それなのに1位になるのは、押す前に知っておくことが2つあるからでした。
出典:UQ mobile公式「eSIM」/2026年9月12日確認。
1つめは期限です。UQモバイルは公式ページで、回線切替えの手続きには期限があると案内しています。
期限内に行わない場合は自動で切り替えられたり、返品手続きが必要になったりするとのことです。eSIM再発行も期限を過ぎるとキャンセルになると書かれています。
2つめは、切り替えの最中に通信が止まることです。IIJmioは公式のQ&Aで、eSIMへの切り替え時には一時的に通話や通信が利用できなくなる場合があると書いています。
そのうえで、重要な連絡を控えている時間帯は避けて、余裕のあるタイミングで手続きすると安心だとすすめています(IIJmio公式・2026年9月12日確認)。
Wi-Fi環境が必要になることと、開通前に古い回線をすぐ切らず、案内どおりのタイミングで切り替えたほうがスムーズだということです。また、QRコードは一度しか使えない場合があることも事前に知っておきたかったです。
期限があり、その間は通信が止まる。この2つが重なるので、いつ手を付けるかを選ぶ必要が出てきます。平日の昼間に仕事の連絡が続く方なら、夜や休日に回したほうが落ち着いて進められますね。
難しさの1位はAPN設定
特に難しかった工程を尋ねると、順位が入れ替わります。
特に難しかった工程
複数回答/当編集部調べ(2026年7〜8月)
つまずいた方が多いのは回線切替ですが、難しかったと答えた方が多いのはAPN設定でした。
この違いには理由があります。回線切替は、待つか押すかという単純な操作です。詰まっても何が起きているかは分かります。
APN設定は、見慣れない言葉が並ぶ画面に決まった文字を入力する作業です。合っているかどうかを自分で判断しにくいので、心理的な負担が大きくなります。
数だけ多い工程と、気持ちの壁になる工程は別物でした。なおAPN設定は会社によって不要な場合があります。この点は次の章で扱いますね。
プロファイルのインストールとQRコード
プロファイルは、契約の情報そのものです。これを端末に取り込む操作をプロファイルのインストールと呼びます。14.6%がここでつまずきました。
QRコードの読み取りでつまずいた方は10.9%です。ここには見落としやすい条件があります。
出典:UQ mobile公式「eSIM」/2026年9月12日確認。
設定する端末でQRコードを読み取るため、QRコードを映すもう1台が必要になる場合があります。UQモバイルが必要なものに挙げているのは、QRコードを表示させるその他端末(スマートフォン、タブレット、パソコンなど)でした。
ドコモも同じで、その他機器(PCやタブレットなど)はQRコードの表示に必要だと注記しています。ただしQRコードを使わずに設定できる場合もあると書かれています(NTTドコモ公式・2026年9月12日確認)。
設定を始める前に、QRコードを映せるものが手元にあるか見ておきましょう。
iPhoneでeSIMを追加すると、途中で「デフォルト回線」や「iMessage・FaceTimeでどちらを使うか」を選ぶ画面が出ます。
ここで迷って画面を閉じてしまい、戻れなくなったという相談がYahoo!知恵袋に投稿されています。1台で2回線を使わないのであれば、追加した回線を主回線にしておけば普段の使い方は変わりません。迷ったら契約先の窓口に確認してください。
参考:Yahoo!知恵袋(2025年7月23日投稿)/2026年9月12日確認。
設定を始める前に確認すること
対応端末か分からなかったという方が9.5%いました。ここは申し込みの前に片づきますよ。
出典:povo公式「SIM/eSIM開通のお手続き」/2026年9月12日確認。
povoは公式ページで、SIMフリーまたはSIMロックを解除した端末が必要だと案内しています。auで購入した端末はSIMロック解除が不要とのことです。
あわせて、eSIM非対応の端末でeSIMを申し込むと手続きを進められないとも書いています。
出典:楽天モバイル公式「eSIM」/2026年9月12日確認。
楽天モバイルも、申し込みの前にeSIM対応製品かを確認する段を置いています。どの会社の案内も、最初に見るのは端末です。
もう1つ、他社で買った端末には、その会社でしか使えないようにする制限がかかっていることがあります。SIMロックと呼ばれるもので、これが残っていると申し込んでも使えません。
出典:楽天モバイル公式「eSIM」/2026年9月12日確認。
楽天モバイルは公式ページで、解除済みかどうかを確認するには現在契約中の携帯電話会社へ問い合わせるよう案内しています。
eSIM設定の手順は5段階。会社ごとに違うのは2か所

ここがこの記事の中心です。手順そのものは会社が違っても同じ骨格で、変わるのは2か所だけでした。
当編集部の調査で、こんな声が繰り返し出てきました。
物理SIMとの違いや、設定手順が社ごとに微妙に違う点が分かりにくかったです。
各キャリアの公式サイトの説明が専門用語が多くて分かりにくかったです。自分のiPhoneがeSIMに対応しているか調べるのも少し時間がかかりました。
公式ページを何本も読み比べた結果、かえって分からなくなる。これは読む側の問題ではありません。各社のページは自社に申し込む手順を書いているので、並べて読むと違って見えるのは当然ですね。
始める前に用意する3つ
出典:NTTドコモ公式「SIM/eSIMについて」/2026年9月12日確認。
複数の会社が必要なものとして挙げているのは、次の3つです。
- eSIMに対応している端末
- Wi-Fiなどのネットワーク
- QRコードを映すもう1台(QRコードを使わない方法もあります)
この3つがそろっているかを、申し込む前に確かめてみてください。
Wi-Fiについては、UQモバイルが必須と明記し、ドコモも必要なものに挙げています。Appleの案内も、Wi-Fiネットワークまたはインターネット共有に接続する、という書き方でした。
ただしAppleは、一部の国や地域のeSIM専用モデルはWi-Fiに接続していなくても有効にできると書き添えています。多くの会社がWi-Fiを必須に挙げている、という受け取り方が実態に近いです。
そしてもう1つ、数字には出にくいものがあります。時間の余裕です。回線の切り替えの間は通信が止まるので、急いでいるときに始めないほうが落ち着いて進められますよ。
設定時は必ず安定したWi-Fiに接続し、可能ならQRコードを表示できるPCや別端末を準備しておくと、スムーズに開通できておすすめです。
どの会社でも共通する5段階
-
1
申し込む
契約したい会社のサイトで申し込みます。SIMの種類を選ぶ画面で、SIMカードではなくeSIMを選びます。
-
2
本人確認を済ませる
書類の撮影や顔の撮影を求められます。使える書類も手段も会社によって違うので、契約先の案内に従ってください。
-
3
プロファイルをダウンロードする
QRコードを読み取るか、専用アプリの案内に従います。ここでWi-Fiにつないでおきます。
-
4
回線を切り替える
古い回線から新しい回線へ移します。この間は通話や通信ができなくなる場合があります。
切り替えには期限がある会社があります。申し込んだら、案内された期限内に進めてください。
-
5
通信できるか確かめる
ブラウザを開いてページが表示されれば終わりです。表示されないときはAPN設定を確認します。
5つのうち、迷いそうなのは4と5です。1から3は画面の案内どおりに進めば詰まりにくい部分でした。
先に「この記事に書けないこと」を
- 各社の申し込み画面の細かいボタンの位置までは載せていません。画面は更新されるためです
- APN設定に入力する値は載せていません。会社ごとに違うので、契約先の案内を見ていただく必要があります
- au・UQモバイルの再発行手数料の金額は書いていません。確かな出典を取れなかったためです
会社ごとに違うのは「申し込みの入口」と「APN設定の要否」
違いはこの2か所に集まります。
1か所めは申し込みの入口です。ブラウザで手続きする会社と、専用アプリで手続きする会社があります。
出典:povo2.0 専用アプリ(Android)/2026年9月12日に当編集部が確認。
povoは専用アプリの中に手続きが用意されています。ブラウザのマイページを探しても見つからないので、まずアプリを入れるところから始まりますよ。
2か所めがAPN設定です。APNは、通信するときの接続先の名前だと考えてください。
大手の回線をそのまま使う場合は自動で設定されることが多く、格安SIMでは自分で入力する場合があります。必要かどうかは契約先の案内に書かれています。
QRコードとAPNの場所だけ事前に確認しておけば、ほぼ迷わず設定できます。
この2か所さえ先に調べておけば、あとは共通の5段階です。公式ページを何本も読み比べる必要はありません。契約する1社の案内だけを開いて、その会社の入口とAPNの要否を確かめてください。
iPhoneとAndroidで違うのは呼び名
端末の種類で難易度が変わるのか気になりますよね。当編集部の調査では差が出ませんでした。
簡単寄りと答えた割合は、iPhoneで47.7%、Androidで45.5%です。ほぼ同じでした。
違うのは設定画面の呼び名です。iPhoneでは「モバイル通信」、Androidでは「ネットワークとインターネット」や「接続」から進みます。呼び名が違うだけで、やっていることは同じですね。
機種ごとに項目名や項目の位置ズレがあるので、推測しないといけないところがある。落ち着いてやればできるので、怖がりすぎることはない。
画面の言葉が案内と少し違っても、慌てなくて大丈夫です。探している項目の意味さえ分かっていれば見つかりますよ。
共通するのは5段階。会社で変わるのはブラウザかアプリかという入口と、APN設定が要るかどうかの2か所だけです。この2つを契約先の案内で先に確かめてください。
eSIM設定の失敗でやり直せること・やり直せないこと

いちばん重い不安に答えます。自由記述には、失敗したらスマホが使えなくなるのではないかという声がありました。
失敗したらどうしよう、使えなくなる?とは思いました。
この不安に触れた方は6.6%でした。割合としては多くありませんが、手を付けられない理由としては最も重いものです。他の不安は「面倒そう」ですが、これだけは「取り返しがつかないかもしれない」だからです。
そこでこの章では、失敗したときに何が戻せて何が戻せないのかを、公式の記載で分けて書いていきますね。
電話番号もデータも引き継がれる
先に結論をお伝えします。
出典:IIJmio公式「物理SIMからeSIMへ」/2026年9月12日確認。
IIJmioは公式のQ&Aで、物理SIMからeSIMに切り替える場合は電話番号もそのまま引き継ぐことができると書いています。
本体に保存されている写真や連絡先、LINEなどのアプリの履歴といったデータにも影響はないとのことです。そのうえで、万が一に備えて手続きの前にバックアップを取っておくことをすすめています。心配でしたら、先に取っておきましょう。
これは1社の記載です。すべての会社が同じ説明をしているわけではないので、契約先の案内も確かめてくださいね。ただ、eSIMの設定は端末の中のデータに触る作業ではない、という点は共通しています。
やり直せること、注意が要ること
- プロファイルの取り込みに失敗しても、案内に沿って手続きをやり直せます
- 通信できないときは、設定を見直すことで直る場合があります
- auは公式のよくある質問で、開通後に通信できないときの対処方法を、複数のSIMを使っている場合・iPhone/iPad・Android・他社端末の4つに分けて案内しています
- eSIMを自分で削除すると、再発行の手続きが必要になります。会社によっては手数料がかかります
- 回線の切り替えには期限があり、過ぎると再発行がキャンセルになる場合があります
- 設定が終わる前に、いま使っている回線を解約すると戻せません
出典:au公式「よくあるご質問」/UQ mobile公式「eSIM」/2026年9月12日確認。
esimのを端末から間違って消してしまうと、再発行?でお金かかるので気をつけて
取り返しがつかなくなるというより、やり直しに手間と費用がかかる、という性質です。端末の中の写真や連絡先が消えるわけではありません。
いっぽうで、不安を感じたまま自分で進める必要もありません。次の声のように、店頭を選んだ方もいます。
設定は、不安であれば店頭で行ったほうが良い。失敗した場合インターネットや電話番号が使えなくなります。
この方は店頭で手伝ってもらっています。どちらが正しいという話ではなく、自分がどこまで自分でやるかを先に決めておきましょう。
詰まったときの相談先
当編集部の調査では、店頭で手伝ってもらった方が16.1%、家族や知人に頼んだ方が5.1%でした。自力で設定した方が78.8%を占めますが、残りの2割は人の手を借りています。
最悪わからなくてもサポートセンターに電話かければ対応してもらえるので、まずは踏み出す一歩
窓口があることを先に知っておくだけでも、始めるハードルは下がりますね。契約する会社のサポート窓口の電話番号を、設定を始める前に控えておきましょう。
eSIMは機種変更のたびに再発行。手数料は会社ごと

eSIMを使ううえで、いちばん見落とされやすいのがここです。自由記述で機種変更や再発行に触れた方は19.7%いました。
見落とされる理由ははっきりしています。この手続きが必要になるのは、eSIMにした当日ではなく、次にスマホを買い替えるときだからです。申し込みの画面にも、設定の手順書にも出てきません。
しかも、かかる費用は会社によって違います。先に知っておけば選び方が変わる部分なので、ここだけは設定を始める前に見ておいてください。
機種変更のときにやること
物理SIMなら、カードを新しい端末に差し替えるだけで終わります。eSIMは差し替えられないので、新しい端末で発行し直す手続きが必要です。
機種変更時は再発行が必要で、物理SIMのように差し替えるだけでは済まない点は知っておくと安心だと感じました。
ただし、iPhoneどうしの機種変更には近道がありますよ。
povoは専用アプリの再発行画面で、iPhone間で機種変更する場合は端末の「設定」からeSIMクイック転送を使うよう案内しています。
この方法なら本人確認なしでeSIMを再発行できると書かれています。現在SIMカードを使っている場合も、新しい端末にeSIMとして転送できるとのことです。
出典:povo2.0 専用アプリ(Android)/2026年9月12日に当編集部が確認。
Appleも公式サポートで、eSIMを有効にする方法を3つ挙げています。eSIMクイック転送、eSIMキャリアアクティベーション、QRコードの3つです(Apple公式・2026年9月12日確認)。
知恵袋には、iPhoneの機種変更でeSIMをいつ移すのかという質問が繰り返し投稿されています。答えは、使っている会社がクイック転送に対応していれば、新しい端末の初期設定の流れの中で移せる、というものです。
なおクイック転送を使わない場合は本人確認が必要になります。povoのアプリには、運転免許証、マイナンバーカード、在留カードのいずれかが必要だと書かれていました。
再発行の手数料は会社で違う
同じ会社の中でも、手続きの方法によって金額が変わります。
SIM再発行(eSIM):ウェブは無料、店頭は4,950円。
SIM再発行(USIM):ウェブは1,100円、店頭は4,950円。
SIM単体の機種変更(eSIM):無料。
SIM単体の機種変更(USIMカード):1,100円。
SIM交換手数料:2,200円。
SIMプロファイル発行手数料:タイプDは433.4円、タイプAは220円。
ドコモショップ・コールセンターでの手続き:4,950円が必要になる場合があります。
出典:ワイモバイル公式「各種手数料」/ソフトバンク公式「よくあるご質問」/IIJmio公式/NTTドコモ公式/2026年9月12日確認。
ソフトバンクの金額は、機種購入を伴わない場合の2026年1月21日からの条件です。ワイモバイルとソフトバンクは、どちらもeSIMのほうが安く設定されていました。
ワイモバイルを見ると、同じSIM再発行でも0円から4,950円まで開きがあります。eSIMをウェブで手続きすれば無料で、店頭に行くと4,950円です。
金額そのものより、この「窓口で変わる」という形のほうが大事です。ウェブでできる手続きを店頭に持ち込むと、同じことをして高くなります。
ここから読み取れることを書きますね。eSIMの再発行でかかる費用は、会社選びより手続きの仕方で決まります。機種変更のたびに店頭へ行く習慣がある方ほど、この差が積み重なります。
逆に、オンラインで手続きする方なら無料で済む会社もありますよ。手数料を気にするなら、見るべきなのは会社名ではなく窓口ですね。
監修者/高木 健太朗(株式会社ドミニオン)
手数料は会社ごとに決まっていると思われがちですが、実際には受付の窓口で変わります。ウェブと店頭で金額が違う会社があるので、手続きの前に契約先の手数料ページを確かめておきましょう。
なお、povoは専用アプリの再発行画面に金額の表示がありませんでした。申込画面を見ただけでは手数料が分からない会社もある、ということです。契約する前に手数料のページを確かめておくと安心ですね。
端末が壊れたとき
端末が使えなくなった場合も、新しい端末でeSIMを発行し直します。ここで困るのが、本人確認の書類が手元にないケースです。
povoのアプリには、書類が手元にない場合はアプリから手続きできないと書かれていました。再発行理由を選んだうえで、サポート窓口から手続きする案内になっています。
壊れてから慌てないよう、契約先の再発行の手順を一度見ておきましょう。
eSIMは機種変更のたびに再発行が必要です。iPhoneどうしならクイック転送で本人確認なしに移せる場合があります。手数料は会社より窓口で決まり、ウェブなら無料の会社もあります。
eSIMに向く人と物理SIMのままでよい人

ここまでを踏まえて、選び方を整理します。まず、実際に選んだ方が何を求めていたのかから見ていきましょう。
当編集部の調査でeSIMを選んだ理由を尋ねると、上位はこうなりました。
eSIMを選んだ理由
複数回答/当編集部調べ(2026年7〜8月)
申し込んだ日に使い始めたい:郵送を待ちません。
店に行く時間を取りたくない:手続きが画面の中で完結します。
1台で2つの回線を使い分けたい:仕事とプライベート、通信障害への備えなどに使えます。
新しいiPhoneを使う予定がある:iPhone 17以降には物理SIMに対応していないモデルがあります。
端末をよく買い替える:機種変更のたびに再発行の手続きが必要です。
手元の端末がeSIMに対応していない:申し込んでも手続きを進められません。
自分で設定する時間と気持ちの余裕がない:店頭で手伝ってもらう選択もあります。
経験者からも、こうした声が出ています。
eSIMがお勧めなのは、1つの機種を割と長く使うタイプの人だと思います。1つの機種を長く使うつもりがない人は、SIMフリー機+物理SIMの方が断然楽です。
私はeSIMへの切り替えが必須だったため仕方なくという状況でしたが、特別難しいことはありませんでしたし、メリットもデメリットも特にないので、自分の好きなほうを選べば良いと思います。
どちらかが優れているという話ではありません。使い方によって向き不向きが分かれるだけですね。
監修者/高木 健太朗(株式会社ドミニオン)
新しいiPhoneでは物理SIMを選べないモデルが出ています。いま物理SIMを使っている方も、次の買い替えでeSIMになる可能性を見ておくとよいですね。
ひとつだけ、時間の流れとして押さえておきたい点があります。Apple公式の技術仕様では、iPhone 17以降に物理SIMへ対応しないモデルが出てきました。選べる期間は、端末の買い替えのたびに短くなっていきます。
いま物理SIMを選ぶ場合も、次の買い替えのときにどうするかを一緒に考えておきましょう。
eSIMのよくある質問

eSIMの設定は自分でもできますか?
当編集部の調査では、78.8%の方がご自身でオンラインで設定していました。難易度を5段階で答えていただくと、簡単寄りが46.5%、難しい寄りが23.3%です。不安なときは店頭で手伝ってもらう方法もあり、16.1%の方がそうしています。
eSIMにするとLINEは使えなくなりますか?
IIJmioは公式のQ&Aで、本体に保存されている写真や連絡先、LINEなどのアプリの履歴といったデータに影響はないと書いています(2026年9月12日確認)。心配な場合は手続きの前にバックアップを取っておくと安心です。
eSIMの設定にWi-Fiは必ず必要ですか?
UQモバイルは必須としており、ドコモも必要なものに挙げています。Appleは、Wi-Fiネットワークまたはインターネット共有に接続すると案内しています。
ただし一部の国や地域のeSIM専用モデルは、接続していなくても有効にできると書き添えられています(いずれも2026年9月12日確認)。契約先の案内を確かめてくださいね。
eSIMの設定はいつやればいいですか?
回線の切り替えの間は通信が止まる場合があります。IIJmioは公式のQ&Aで、重要な連絡を控えている時間帯は避けて余裕のあるタイミングで手続きすると安心だと書いています(2026年9月12日確認)。回線切替に期限がある会社もあるので、申し込んだら案内された期限内に進めてください。
eSIMでやってはいけないことはありますか?
設定が終わる前に、いま使っている回線を解約することは避けてください。端末からeSIMを自分で削除すると再発行の手続きが必要になり、会社によっては手数料がかかります。
物理SIMからeSIMに切り替えるにはどうしますか?
契約している会社でSIMの種類を変更する手続きをします。IIJmioは公式ガイドで、eSIM対応機種の確認、SIMロック解除の確認、インターネット環境の確保を事前準備として挙げています(2026年9月12日確認)。電話番号はそのまま引き継げます。
海外旅行で使うeSIMも同じものですか?
仕組みは同じですが、扱いが違います。Appleは公式サポートで、対応モデルのiPhoneなら2つのeSIMを同時に有効にできると説明しています。
自分の国での電話番号用に1つ、旅行先用に別のeSIMを使えるとのことです(2026年9月12日確認)。今お使いの回線を解約して入れ替えるものではなく、追加するものだと考えてくださいね。
設定が正しくできたかを確かめる方法はありますか?
端末の設定画面でモバイル通信の欄を開き、契約した回線の名前が表示されているかを確認します。そのうえでWi-Fiを切り、ブラウザでページが表示されれば通信できています。表示されないときはAPN設定を見直してください。
出典:Apple公式「旅行中にeSIMを使う」/2026年9月12日確認。
まとめ:eSIM設定で先に押さえる3つ

1. 用意するものは3つ:eSIMに対応した端末、Wi-Fiなどのネットワーク、QRコードを映すもう1台です。時間に余裕がある日を選んでください。
2. つまずくのは2か所:回線の切り替えとAPN設定です。切り替えには期限があり、その間は通信が止まります。APNが必要かどうかは契約先の案内に書かれています。
3. 失敗しても電話番号とデータは残る:やり直しに手間と費用はかかりますが、端末の中のデータに触る作業ではありません。
当編集部の調査では、設定を終えた方の75.2%が、設定してよかったと答えています。開通までは87.6%が当日中でした。
設定は予想以上に簡単なので、そこまで怖がらなくても大丈夫です
この記事で一番お伝えしたかったのは、難易度を決めているのが作業の複雑さではなく、つまずいたかどうかだということです。引っかかる場所は決まっていますから、先に知っておけば体験は変わりますよ。
この記事の監修者

高木 健太朗
格安SIM・光回線のWEBメディアを監修するプロ
株式会社ドミニオン所属の外部監修者(モバチェンの運営会社とは別の会社の方です)
光回線の法人営業に約10年従事し、一次代理店のマネージャーを歴任。 回線工事の立ち会いなどの現場経験をもとに、格安SIM・光回線ジャンルの記事を監修しています。
マイベストプロ北海道において、北海道テレビ放送の審査を通過した登録専門家として掲載されています。
監修範囲:料金の条件/解約金/速度の説明/比較の公平性(申し込みの具体的な操作手順は監修範囲に含みません。手順は当編集部が実際の画面と公式ページで確認しています)
2026年9月13日 監修

